1998/11/05(木)

中断前の日記(7月最終分)へ


きのう/きょう/あした


手帳とパームトップ

携帯パソコンはこれまで、NEC98Nに始まり、現在のMac PowerBook2400cとチャンドラまで数々の機種を使ってきている。2400cはキーボードの不調はあるものの、一番気に入っているマシンである。チャンドラもいいが、2400cには到底及ばない。デスクトップも、これまたNEC9801VXに始まり、現在のPowerPC7600だが、これもそれほど不満はない。ただ、メインはやはり2400cである。
ところで、2400cよりも小さいパソコンであるが、今所有しているのは、こちらで「やっと」手に入れたNewton2100(E)と、HP200LX、PalmIIIである。この中で私に最も合っているのがHP200LXである。なお、この3機種とも、実は、2代目である。(以前にも持っていたが、一時全部売り払ったことがある)
ただ、論文を書いたり、データを収集したり、或いは、電子メールを送受信したり、WWWに接続するには2400cが欠かせないが、問題はたとえば図書館の書庫でメモを取ったり、アポイントを書き留めたりする場合である。そのために、Newtonや200LX、PalmIIIがあるはずなのだが、これがどうも私には「しっくり」こないのだ。Newtonは少し大きすぎるし、HP200LXやPalmIIIでも入力が不便である。入力の不便さ以外に、これらは、いずれもある程度の「光量」を必要とするから、薄暗い書庫の中ではディスプレイが見えないのだ。店頭に並んでいる時は「はっきり」と見えるPalmIIIなんかは、特にこういう場所では使えない。(HP200LXは中ではいい方だ)
となってくると、やはり浮上してくるのは昔ながらの「手帳」ということになる。バイブル型のシステム手帳にも以前凝ったことがあるが、これは内ポケットに入らないからダメである。最近、見直しているのが、毎年某出版社から送られてくるような大きさの手帳である。ところが、この種のものが、ボストンではほとんど見当たらない。スケジュールの部分はスペースはあまりいらないが、ノートの部分がたくさんついたものを探しているが、まだ見つけていない。日本だったら、どこにでもあるのだが・・。
いずれにせよ、パームトップがどれほど進化しても、結局は人間の手と鉛筆には敵わないのではないかと思うこの頃である。

【午前】【午後】

朝、起きたらバーバラさんが「ケン、電子メールというやつで、これを送ってくれ」と頼まれた。アルゼンチンの人へのメールである。おやすいご用。「高いんじゃないか?」と心配そうだったが、「いや、これは市内通話だから」と説明。わかったかどうかは疑問であるが。
1日、燕京図書館で調べもの。昨日書いた栗本鋤雲には沈さんもその著書で触れているように「鉛筆紀聞」というものがある。これはなかなか面白い内容だ。ただ、今回私が調べたいのは「伊娑菩喩言」である。栗本は、イソップとも関係がある。ただ、遺稿集(全2冊)にはそれに関することは収められていない模樣。天理図書館に行くより手がなさそうである。
今日はもう一つ「福澤全集緒言」を読んでいた。実にお恥ずかしい話だが、この文章をこれまで読んだことがなかった。しかし、これは非常に面白い。彼の「翻訳の方法」「翻訳の立場」がそこには述べられている。その「翻訳観」は緒方洪庵を受け継いだものであり、杉田玄白のそれと対照的である。荻生徂徠とも通ずるところがある。また、この緒言では「スチーム」や「コピーライト」、「ドル」の訳語についても触れている。それぞれ「蒸気」「版権」「弗」であるが、これはいずれも福澤の造語であること、「蒸気」の「蒸」は単なる「対句」のために加えた一字であること、「弗」が「$」からの連想であることなど。「版権」については、沈さんの著書でも福澤には言及していない模樣。やはり、福澤はきっちり押さえておく必要があることを今更ながら痛感した。
4時過ぎ、図書館を出て、例の如く友人とAu bon painでコーヒ、スナックを食べて帰宅。帰ると、バーバラさん曰く「ケン、E-Mailの返事はあったか?」。「まだ見てない」っていうに・・・。

【夜】

メールチェック。他

【今日の食事】

朝食:トースト、コーヒ
晝食:燕京定食(豚肉と野菜の味噌炒め、チキン唐揚げ、スープ)
夕食:パスタ、ミートボール、サラダ、コーヒ


3/28-5/31にしたこと

  • 「イソップ中國語飜譯小史」(仮題)初稿(約32,000字)

6/1-7/10

  • 「イソップ中国語訳の系譜」(約40,000字)

今日コピーしたもの(マイクロを含む)

  • 「福澤全集緒言」および「明治文化全集」の一部

パソコン關係

  • 特になし

【アメリカでの連絡先】

Keiichi Uchida
C/O Mrs.Barbara Marchese
27Daniels St,Arlington,MA 02174,USA

or

Keiichi Uchida
Department of Asian Languages and Civilizations
2 Divinity Avenue,Cambridge,MA 02138,USA


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