1999/01/18(月)
マーチン・ルーサー・キングス・デー
今日は祝日。マーチン・ルーサー・キング牧師を記念する日である。暗殺された人の「祝日」というのは違和感があるが、「その日を忘れない」という意味のメモリアルデーである。
そのニュースは当時日本で聞いたが、アメリカの黒人差別は多分今もって解消されてはいない。試しに、バーバラさんに「もし、キングが生きていたら、大統領になったか」と聞いてみた。即、「あり得ない。カラードが大統領になるなんてことは絶対ない」という答え。「彼は良いことを沢山した。が・・」と続くのだ。先日も「キングは偉い人だが、何故彼の日を作る必要があるのだ。だったらケネディだって」とも言っていた。
黒人だけでなく、アジア人だって白人社会にとっては同じ様なものだろう。白人こそが「選ばれた民=優性」という認識は、ユダヤ人の認識とも恐らく通じている(中華思想もよく似たもの)。もちろん、どの民族も「自分たちが一番」という意識はどこかにあるのだろうが、アメリカ、特に白人はそれが強いように思う。パレスチナを抑圧し続けるイスラエルには何も言わないということは差し置いても、国内で厳然と存在する差別をほおっておいて、何が「世界の警察」だ。
ただし、それでも「さすがアメリカ」と感心するのはキングスデーを設定していることだ。形式にしろ、これだけは評価できる。
あの頃、キングの演説やマルコムXの書物なども読んだ記憶があるが、もう何年前だろうか。日本もそうだが、あの頃と状況は何も変わっていない。おっとと、ここまで。
【今日の一日】
今日はお昼を下の子達と一緒に日本食。「カフェ・寿司」に行くつもりだったが、あいにくの休みで、「蘆華」へ。彼女達は初めての場所だから、結構気に入ったよう。少々お高いのでしょっちゅうとはいかないが、そのうちまた。
食事をはさんで、燕京へ。大学は休みでも図書館は開いているのが助かる。でも、今日は特に人が少ないようで、閲覧室には私以外に二人だけ。静かなものだ。
『教會新報』の「写真」に関する記事を読んでいた。王韜の「化學」との関連だが、Taylorが王韜に見せたのは、写真の現像ではなくて、感光紙の実験かも知れない。結局、今日はこの記事を読むだけでおしまい。早めに帰宅。
夕食は、娘さんと娘婿も。ところで今夜は地下室が大変。雨が降って「浸水」だ。大体、この家の作りが雜なのだが、地下室のドアから水が入り込んでいる。その上、排水ポンプがうまく作動しないから、もう大変。幸い、雨がやんだから大事には至らないと思うが、雪解けの頃にはきっとまた大浸水かも。私は1階だから被害はないが、下の子達は可愛そう。これで同じ家賃だから・・・。
【今日の食事】
朝食:シリアル、トースト、コーヒ
晝食:蘆華定食
夕食:ビーフの煮込み、ポテトと人参の煮込み、サラダ、コーヒ
これまでにしたこと
- 「イソップ中國語飜譯小史」(仮題・・未完)
- 「中国語教育の歴史と現状」(「関西大学一般教育センター紀要」掲載予定)
- 「海外からメールを送りたいーアメリカ編」(「しにか」別冊「コンピュータと中国語」掲載予定)
- 「王韜日記に見れる『化學』と『戴君』についてのノート」
今日コピーしたもの(マイクロを含む)
- なし。
パソコン關係
- 「マックで中国語」の出版元からメール。何でも某大学から私たちの本の記述によって、その大学へのアクセスが増えたので困っているとのクレームが来たとか。改訂の際には、その個所を削除するという一筆が欲しいとのこと。まあ、事を荒立てたくないので「了解」と返事。しかし、その理由が少し気に入らない。「大学のコンピュータはあくまで学内用。学外の利用は好ましくない」。これが天下の国立大学の認識だ。そもそも私たちの本がそれほど売れたとも思えないし、そこの記述のために多くの人がそのサーバーにアクセスしているとは考えにくい。それより何よりも、何故もっと多くの一般の人のために大学のサーバーを開放するという方向にはいかないのか。その点が面白くない。もちろん、大学のサーバは学内の研究のためにあることは承知している。それでも、この時代だ。もう少し「しなやか」な対応が出来ない者だろうかと思う。
【アメリカでの連絡先】
Keiichi Uchida
C/O Mrs.Barbara Marchese
27 Daniels St,Arlington,MA 02476,USA
or
Keiichi Uchida
Department of Asian Languages and Civilizations
2 Divinity Avenue,Cambridge,MA 02138,USA