事業仕分けーその3
2009/12/02(水)
思っていた通り、スポーツ関連予算の縮減をめぐっても、今度はオリンピックメダリストのオンパレード。
私の関係するグローバルCOEでは名古屋大が音頭を取り、全国100余りのCOE拠点のリーダーの賛同を得て、明日、異議申し立てのセレモニーを行うとのこと。
東大の関係者は必ず会見に出て欲しいという注意書きも入っている。
まさに「権威主義」そのものだ。
それにしても、その声明文の格調のなさにはあきれかえる。これが副学長の文章というから、その大学の民度さえも疑われるというものだ。
予算削減は、これからの研究に支障を来す。若手研究者の育成、科学立国は国の要。・・。
そんなの誰だって百も承知のこと。もちろん仕分け人だって、そんなことはとうにご存知のはず。
限りある予算の配分はどうあるべきか。国の基本方針として、何を優先させるのか。こうした大原則、本質論を抜きに、ただ、ただ、「金くれ」なのだ。
これで人心を得ると思うなら、それは世の中を知らぬ学者の自惚れ以外の何ものでもないだろう。
その金はどこから捻出するのか。防衛費、軍事費をゼロにしたら問題は一度に解決する。でも、彼らはそんなことは言うはずもない。早い話、彼らからすれば、自分たちの所が削られなければ、それでよいのである。
ぶんどり合戦は、これからますます盛んになりそうだ。
そして、ノーベル賞受賞者、オリンピックメダリスト、有名大学学長、世界水準研究機関・・こうした声の大きさの順で、予算見直しが行われるのだろう。
本質論、原則論抜きは、今や、あらゆる分野、領域で蔓延しているのだ。