雑感四題
2004/06/25(金)
1. 「餅は餅屋」
先週、「僕らの音楽」という番組で、鳥越俊太郎X玉置浩二をやっていた。
玉置浩二は僕も好きなシンガーなので期待して見ていた。
ところが、鳥越さんには申し訳ないが、そのコメントはいささか「がっかり」というか、「はずれ」である。
曰く:「ガキ大将」がそのまま大人になったいうイメージ
曰く:安全地帯のころの「やんちゃ」な感じ
曰く:歌謠曲からJ-Popへの最初の歌手
もちろん、そのような印象を持つのは自由だし、当たっているのかも知れないが、少なくとも僕には玉置浩二はそのような人物には映らない。
やはり、餅は餅屋というが、鳥越さんに、音楽は合わないようなそんな感じがした。
報道番組やスクープのような「切れ味」がそこには見られない。
そのことは、同じような番組である「夢音楽館」の桃井かおりのそれと比べたらよく分かるはずだ。
2. 「誰も美空ひばりにはなれない」
美空ひばりの命日が近くなって、特集が組まれている。
でも、そこで歌われる歌を聴いていても、どうも気持ちよくない。
色んな歌手が美空ひばりの歌ということで、自分の力以上のものを出そうとして頑張りすぎるのだ。唱い過ぎているから、聴いている方は疲れてしまうのだ。
「過ぎたるは及ばざるごとし」とはこのことだろう。
美空ひばりは偉大だが、誰もがみんな美空ひばりにはなれないことを知るべきなのだ。
だから、もう少し自分の美空ひばりを唱えばいいのにと思う。
そんな中で、八代亜紀だけが自分を保っている。
彼女の唱う「川の流れのように」は絶品だった。
3. 台風も「旬」がない?
台風と言えば、昔は秋の風物詩だったのではないか?
それが、今はまだ夏も来ていないのに、すでに6号だ。
季節まで「旬」を失っているようだ。
4.「二兎を追う者は一兎をも得ず」
コールド・マウンテンを見て以来、メグ・ライアンからニコール・キッドマンに乗り換えた私だが、先日、新作の「白いカラス」を見てきた。
ニコール・キッドマンとアンソニー・ホプキンスという素晴らしい配役だが、さて、映画の中身はと言えば、「二兎を追う者は一兎をも得ず」かも知れない。
主題が2つあって、虻蜂取らずのきらいがある。
ただし、原題の「The human stain」を「白いカラス」としたのは、まさに「名訳」である。
これこそ、「異文化コミュニケーション」のお手本だと思った。