愛と死を見つめて

きのう/きょう/あした


2003/11/12(水)

この日記も何ヶ月ぶりだろう。前回から、「情況」はさほど変わってはいない。アメリカのイラクにおける「ベトナム化」はますます進行中。「大量破壊兵器」は一体どうしたのか。そして、そんな大義もなにもない侵略戦争と言ってもいいようなアメリカの戦争に、この国も戦後処理と称して出かけようとしている。「なのにあなたはイラクに行くの?」である。総選挙で2大政党とか何とか言ってはいるが、これにしても、「はい、それまでよ」は目に見えている。
ところで、そんな「どうしようもない情況」において、何十年かぶりに真剣にみてしまった映画が「愛と死を見つめて」である。軟骨肉腫で死んでいく「ミコ」と彼女の愛した「マコ」の悲しくも美しい純愛物語。若い頃は、このような映画は、「くさく」て見る気も起こらなかったのだが、何故か、今日は目がかすんでくるほど。「Simple is best」とはやはり真理かも知れない。こういう「単純」なものこそ、今の時代にもっと作られるべきではないかとさえ思えてくる。「人を殺してみたい」という理由で、家族を殺傷するという時代。ただひたすら人を愛し、限りある生を精一杯生きようとする姿、これを彼らが見たらどう感ずるのか、それが知りたい気がする。