「こだわり」

きのう/きょう/あした


2005/01/04(火)

また新しい年が明けた。
それにしても、暮れのスマトラ沖大地震による津波による未曽有の大災害。人の愚かさに地球が怒りの声をあげているようだ。

今年の正月は4日に初仕事が待っているので、2日には大阪に戻ってきた。
5日間しか休まなかったのは初めて。
昨日は「ターミナル」を見に行った。
他人から見れば些細な一つの「約束」を果たすために空港に足止めされるという話だが、さすが、スピルバーグ。それに、トム・ハンクスもいい。あの「こだわり」は僕には理解できる。そんな奴が一人くらいいてもいいのだと思う。

「こだわり」と言えば、暮れにようやく仙崎に行くことができた。
どうしても、僕には今は金子みすずなのだ。
彼女の故郷をどうしても見たくて、何とか時間を調整して山口まで行ってきた。
僕が彼女にこだわっているのは、歌だけでなく、その死の理由なのだ。
日本海側特有の鉛色の空の仙崎に着いて、来て良かったと思った。

ついでに、足を延ばして萩にも行ってきた。
松陰の「至誠而不動者未之有也」の言葉を見て、月並みながら、生きるとは、「誠」を尽くすことだと改めて感じた。
人が人の心を動かすのは、実は、思想・信条ではなくて、その「ひたむきさ」なのかも知れないと思った。
金子みずず26歳、松陰30歳、高杉晋作29歳、近藤勇35歳、土方歳三35歳・・。
結局、人は「どれだけ生きたか」ではなくて「どのように生きたか」が問われるのだろう。

さて、今年は僕ももう一度、そんな気持ちで頑張ってみようと思っている。
下らぬ改革等には見切りをつけて。

<附>委員会での年頭の挨拶文