1998/06/02/(火)

きのう/ きょう / あした


野原さんにあやかって「ハーバード禁煙日記」にしようとも考えたが、「禁煙」できていない。アメリカではタバコを吸うのは「犯罪」のようなものと言われてきたが、こちらに來てみて、案外そうでもないように感じている。もちろん屋内ではまず誰も吸わないが、屋外では結構吸っている人は多い。私もアメリカでは「禁煙」と、一度は誓ったが、結局そのままである。でも、タバコは日本よりも高い。マールボロを吸っているが、$3.25ぐらい(店によって値段が異なる)だから、日本円で\400以上である。バナナ5本+リンゴ3こでも$3.00しないのだから、タバコは贅沢品と言うことか。やはり、「節煙」から「禁煙」に移行しようかな・・。

【午前】

最近早く目が覺める(年のせい?)。今朝も6時に目が覺めたが、そのままベッドで8時まで横になる。今日もいい天氣で、ようやく「春=夏?」が來た感じである。こちらの人は春と言うが、私に言わせればもう「夏」である。暑い日は30度近くまで氣温が上がる。ただ、寒い日は10度ぐらいで、夜もまだかなり寒い。朝食を濟ませて9時に大學へ。今日は先ず、Baker Libraryへ。初めての場所なので、簡單な登録。係りの人は非常に親切である。こちらに來て、まだ不愉快な思いをしたことがない。此の邊が中國と違う點である。約10年前に上海に居た時は、毎日一度は「頭にくる」ことに出くわしたものである。どの圖書館の職員も、事務の人も、よくぞここまで教育されていると感心するくらい丁寧、親切なのである。これは大學關係者に限ったことではなく、一般的にそう言えるようだ。さて、肝心の「Canton press」だが、どうもこれは昨日見た「the Canton press」とは別物であるようだ。1826-1840にかけての中國の習慣等の記事を集めたもののようだ。全部で61pで、タイトルも刊記も何もない。よくわからない本である。


【午後】

今日も、お晝はGreenhouse。晝食後、YenchingでBrittonの「The Chinese periodical press,1800-1912」を見ようとマイクロを借り出し(本は借り出されていたので、請求の手続きをする)、いざプリントアウトしようとするとハングアップ。動かない。係りの人もお手上げで、これはまた明日以降。「Canton Press」を全部見てみたいので、係りの人にシカゴから取り寄せてもらえないか聞いてみる。Yenchingの職員はほとんどが中國人と日本人なので、英語が苦手な私は非常に助かる。大概は中國語で用が足りる。「藝は身を助ける」と言うが、「中國語は身を助ける」である。英語と中國語がいければ、世界中どこでも恐らく言語の障害は解決するというのが實感である。今年は日本では中國語の履修生が減少の傾向にあるらしいが、困ったものである。話を「Canton press」に戻すが、ハーバードではどうやら、學生、院生、教職員、私のような「訪問學者」も、ハーバードの關係者であれば誰でも他の機關との相互利用を申し込め、しかも費用は全部大學持ちのようである。從って、シカゴからの取り寄せも簡單な書式を埋めるだけでOK。約1週間で屆くでしょうとのこと。これは實に素晴らしいシステムである。コンピュータ檢索も優れているが、こういう相互利用の方式、書庫への自由な出入り、書庫でのstallやstudyの確保とそこでの本のリザーブ、貸し出し無制限などは日本の圖書館でも是非取り入れて欲しいものである。ちなみに、Widenerでは1800以降ならば基本的に借り出しが可能となっている。Yenchingの後は、Widenerに行き、昨日のPremareの本の殘りをコピー。今日は少し眠いので、早めに(午後3時半)歸宅。なお、今日はハーバードの卒業式でメモリアルチャーチの前には多くの椅子が列べられ、多くの父兄や關係者の中を、例の帽子とガウンを着た學生達が式場に向かっていた。

【夜】

メールチェック。
林琴南の『伊索寓言』に關する原稿続き。
ホームページの更新

【今日の食事】

朝食:トースト、コーヒ、ジュース
晝食:チキンハンバーガー、ベーゲル、キャベツのサラダ、レモネード($5.14)
夕食:昨日の殘りのローストポークの煮込み、ポテト1個、サラダ、コーヒ
午後のおやつ:なし


3/28-5/31にしたこと

  • 「イソップ中國語飜譯小史」(仮題)初稿(約32,000字)

今日コピー(全巻)したもの

  • Premare「Notitia Linguae Sinicae」(1831)

パソコン關係

  • PB2400cでの文字入力中のカーソル飛びが一向に解決しない。特に英数を入力する時に頻發する。非常に困る。原因が分からない。
  • コンピュータはアメリカよりも日本の方が安いように思う。しかも圓安だからアメリカで購入するメリットはもはや全くないと言えるだろう。ただし、品物の屆くのが速い。これだけである。
  • ハーバードの端末はマック、PC、UNIXが仲良く竝んでいる。これは理想的である。好きな機械が使えるのだから。プリントアウトは實費である。1枚$0.08。豫め幾らかお金を入れておけば、自動的にIDを認識してその金額分だけ印刷できるという仕組みである。

【アメリカでの連絡先】

Keiichi Uhcida
C/O Mrs.Barbara
27Daniels St,Arlington,MA 02174,USA

or

Keiichi Uchida
Department of Asian Languages and Civilizations
2 Divinity Avenue,Cambridge,MA 02138,USA


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