1998/09/30/(水)

中断前の日記(7月最終分)へ


きのう/きょう/あした


図書館のサービス

以前にもハーバードの図書館のことに触れたことがあるが、今日もこの話題。
昨日、燕京図書館のガイダンス(オリエンテーション)に偶然參加した時に、いくつか確認したいことがあった。ただ、時間がなくて、その場では質問できなかったので、今日尋ねてみた。特に「この図書館にない資料で、必要なものがあれば、遠慮なく申し出て欲しい。ここでも所藏した方がいいと思われる場合は、こちらの費用で購入する」という点である。これまでも、アメリカ国内の他の図書館等にあるものは、無料で取り寄せてくれていたが、たとえば大英図書館やパリ国立図書館といった国外のはどうなるのかに興味があった。そこで、自費でも構わないからマイクロに撮る手続きをしてもらえないか聞いてみると、「それは、この図書館にあった方がいいですか?」と問われたもので「それは多分あった方がいいでしょう」と答えると、「じゃあ、わかりました。早速手配しましょう。マイクロが届いたら、ここでコピーをしたらいいです」と嬉しい返事。つまり、研究上必要ならば、原則的に図書館の予算で取り揃えるという方針なのだ。何と研究者にとって有り難いことか。しかも、私は実のところ燕京の訪問学者ではない。受け入れは別の組織なのだが、「同じハーバードの人ですから」ということ。ハーバードのメンバーであれば、全て同じような恩恵にあずかることが出来るというわけである。もちろん私の勤務先でも、個研費や自費であれば手続きは簡単である。しかし、図書館での購入になれば、一定程度の手続きが必要になる。つまり、幾つかの「印鑑」が必要になるだろう。ところが、ここでは「即決」なのである。「判子社会」との違いと言えるだろう。
もう1点は、書庫から自由に本を取りだして、コピーしたり、閲覧室で読むわけだが、終了後に誰も元の書架に戻さないのが、こちらに来てからずっと気になっていた。しかし、これも昨日の説明では「係りが元に戻しますから、コピー室や書庫の所定の場所に置いておいて下さい」とのこと。自分で戻されると逆に乱れるという考え方のようである。これも、日本とは様子が違うように感じられる。
いずれも、豊富な予算と人員ということに尽きるのかも知れないが、「情報公開」の原則と常に利用者の便宜を考えるという「思想」が根底にあるように思う。大英図書館などは、外国人であって簡単な手続き(専攻分野や身分等に関するヒアリング)だけで「5年パス」を取得できるシステムがある。パリ国立図書館も同じように、1日パスや数日パスを発行してくれる(閲覧室だけならパスも要らない)。リスボンの国立図書館では、何の紹介状やパスも持たずに入れた。しかも、閉館間際であったにも関わらず、見たい資料を親切に探してくれた。さすがに、バチカン図書館はダメだったが、欧米の図書館というのは大体こういうものではないだろうか。以前、「お茶の水図書館」に行ったとき、「予め書状で問い合わせて下さい」の一点張り。「こういう本があるかどうかだけでも目録で調べさせて頂けませんか」と言っても、「ダメです。葉書を出して下さい」で中に入れてももらえなかった。「利用者に優しくない」図書館は御免被りたい。

【午前】【午後】

午前中はESLの授業。宿題とテキストの後は、「クリントン」の問題についての討論。クリントンは辞職すべきと考える人が意外と少ないのに驚いた。台湾や韓国の人などは、これまでに「いい仕事」をしてきたし、これはあくまでも「プライバシー」の問題だと言う。彼女たちの国ではまず辞職はしないとのこと。メキシコも同じだった。私などは、これは非常に単純明快であって、政治とは全く無関係のスキャンダルであるが、即刻「くび」だと思うのだが。それこそ、彼らの好きな「正義」の名の下に。

午後は燕京で調べもの。今日も17cのヨーロッパ人宣教師達の「中国語学」研究に関する資料探し。これも、ここには意外とあるのに感心した。ところで、艾儒略の「西方答問」は、その後、利類思の「西方要紀」にそのまま取り入れられていたのを今日初めて知った。
4時過ぎ、友人とAu bon painでコーヒ、パンを食べて帰宅。

【夜】

メールチェック。他。

【今日の食事】

朝食:トースト、コーヒ
晝食:燕京定食
夕食:ローストポーク、ポテトと玉葱のオーブン焼き、サラダ、コーヒ


3/28-5/31にしたこと

  • 「イソップ中國語飜譯小史」(仮題)初稿(約32,000字)

6/1-7/10

  • 「イソップ中国語訳の系譜」(約40,000字)

今日コピーしたもの(マイクロを含む)

  • なし

パソコン關係

  • 特になし

【アメリカでの連絡先】

Keiichi Uhcida
C/O Mrs.Barbara Marchese
27Daniels St,Arlington,MA 02174,USA

or

Keiichi Uchida
Department of Asian Languages and Civilizations
2 Divinity Avenue,Cambridge,MA 02138,USA


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