1998/09/19/(土)

中断前の日記(7月最終分)へ


きのう/きょう/あした


スリにご用心

ガイドブックなどを読むと、特にイタリアは「スリにご用心」と書いてある。なるほどそうだった。地下鉄に乗ると、何故か誰もが「怪しい人」に見えてくる。大体、イタリアの地下鉄、地下道は暗いし、実にいやな匂いがする。その上、スリが大勢乗車してくるのだからたまらない。どうやら数人がグループになって、乗車の際に、目指す相手を取り囲み、身動きできなくしたスキにやるようだ。ただ、地元の親切な人がいて、「バックやポケットを押さえる」ように教えてくれる。何とか事なきを得たが、暫くは、そのスリ達と相乗りだ。しかし、相手は「俺は知らない」と平気な顔をしている。ごく普通の若者なのだ。
地下鉄が最も危険だが、道を歩いていても油断は出来ない。フィレンツェでは、うちのおばあちゃんが「やられた」。横に並ばずに縦に歩いてお互いを監視するように言っておいたのだが、後ろにいたおばあちゃんの前に若者が突然現れて道をふさぐのだ。右に行けば右に、左に行こうとすれば左に。で、それに気を取られているうちに、背後から抜かれるという手口。幸い、買ったばかりの財布だけで、中身が入って無くて不幸中の幸い。かく言う私も、ホテルの入り口を出た途端、ジプシーの子供連れに「せがまれ」たが、大人が物乞いするスキに、下から子供の手が私のポケットに伸びてくるのだ。また、駅のコンコースでも寄付を求める女性にせがまれたが、その時どうやらすられたらしい。でも、列車のチケットだったので、後ろから追っかけてきて返してくれた。親切なスリもいるようだ。
とにかく財布は持たずに、小銭だけポケットに入れておく方がよい。それにしても、どうして日本人は狙われるのだろう。東洋人は日本人だけではないし、旅行中目立ったのは中国人と韓国人である。しかも、彼らは日本人以上にいい格好をしているし、プラダだのシャネルだのブランド品を身につけている。でも狙われるのは日本人だけみたい。
マドリッドでも、すでにそこに住んで半年の同僚が「やられた」。スペインでは、その人のマンションに泊めてもらっていたが、外出する際、「内田君、貴重品は懐の中にしまっておけよ。スリがいるから」と言ってくれたその人がまんまと抜かれたのだ。これも、地下鉄だったが、私達が乗り込もうとすると、降りようとする若者が切符を落とし、私達の乗車を妨げた。で、ドアーが閉まりかけた時、座っていた人が「財布は大丈夫か?」と聞く。H氏が慌ててズボンのポケットをまさぐると「ない」。すぐに、彼は飛び降りて「財布をすられた!」と大声で叫び、折良くそこに警備員がいたので、二人組のスリは素直に財布を戻して、事なきを得たという次第。この間、ほんの僅かの時間である。さすが「プロ」である。彼も私もラフな格好でとても金を持っている風には見えないはずだ。でも、「やられる」のだ。
ヨーロッパでも北の方は余り心配はいらないように感じた。ただ、別の者がいるようだ。ロンドンでは私の学生が、公園で男性に言い寄られたようだし、オランダは「Gay Games 1998」で世界中からその手の人達が集まっていた。本当に安心できるのはルーバンとゲッティンゲンだけだったかも知れない。ここボストンも極めて治安はいいが、やはり世界で一番安全なのは日本というのが本日の結論である。

【午前】【午後】

今日もいい天気。土曜になると、教会などでは決まって「ヤードセール」なるものが開かれる。要らないものを持ち寄って売る、いわゆるバザールだ。いいものはないが、冷やかしで見るのも結構楽しいものである。別に買うわけでもないが、ヨーロッパでも「蚤の市」や「骨董市」は出来るだけ見るようにしてきた。明日は、ボストン日本人会のバザールがあるようだ。
昼食後、久しぶりで公文書やマイクロを収めている「Lamont Lib」に行き、「Journal des Debats」や「London Gazette」などを探す。「Asiatic Journal」はWidenerに見たい部分があった。Thomに関する資料が結構たまっていく。でも、1カ所に纏まっていないので、移動で時間が取られる。まあ、いい運動でもあるのだが・・。
帰宅すると東西研から「紀要」の抜き刷りが届いていた。「黒茶から紅茶」の論文だが、これも少し加筆が必要になってきた。
中国人の友人から国際テレホンカードを買ったのだが、うまくつながらない。$15で日本なら100分かけられると言うことだが、ちょっと怪しくなってきた。普段使っているのはAT&Tのやつだが、これは$20で25分程度。この違いは絶対何かある。

【夜】

メールチェック。他。

【今日の食事】

朝食:コーンフレーク(バナナ入り)、トースト、コーヒ
晝食:蘆華ランチスペシャル(天ぷら、刺身)
夕食:ホットドック、コーヒ
最近、土曜日のお昼は蘆華に行くようにしている。土日の夕食は期待できないからだ。その通りで、今日の夕食も簡単だった。バーバラさんは何故か土日になると「手抜き」になるのだ。「お疲れ」になるよう。


3/28-5/31にしたこと

  • 「イソップ中國語飜譯小史」(仮題)初稿(約32,000字)

6/1-7/10

  • 「イソップ中国語訳の系譜」(約40,000字)

今日コピーしたもの(マイクロを含む)

  • Thom関係の資料

パソコン關係

  • このところPB2400cの調子は順調である。バッテリもちゃんと充電される。ただ、アダプターを少し動かしたりすると、画面がちらつく。また、バッテリ駆動時にも同じ様な症状。キーの取りこぼしは相変わらず。まあ、余り気にしないで使っていこう。なお、私のアップルケアーは実はこの10月から適用されるのでした。昨年、本体を購入したときに入ったのだが、1年間はメーカー保証で、その後にアップルケアーに切り替わるそうだ。なるほど、うまくできている。

【アメリカでの連絡先】

Keiichi Uhcida
C/O Mrs.Barbara Marchese
27Daniels St,Arlington,MA 02174,USA

or

Keiichi Uchida
Department of Asian Languages and Civilizations
2 Divinity Avenue,Cambridge,MA 02138,USA


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