1998/09/21/(月)

中断前の日記(7月最終分)へ


きのう/きょう/あした


「No」と言えない日本人

よく聞くタイトルだが、今日のは石原慎太郎の言うような話ではなくて、もっと単純なことである。
Widener Libを出るとき(他の図書館でも同様だが)に、バックのチェックがある。その時によく「No Library books ?」と聞かれるのだ。で、ついつい「Yes」と答えてしまうのだが、今日も係りの人に「あなたは日本人でしょう?日本人と韓国人は、こういう場合によくYesと言いますね。この場合は、Noなんです」と言われてしまった。いわゆる「否定疑問文」の応答の仕方である。理屈ではわかっているのだが、ついつい日本語の「干渉」でこうなってしまうのだ。
実は中国語でも同じことが言える。
問:Mei you zhaodao le ma ?(見つからなかったの?)
答:Mei you. (Wo mei zhaodao.)(はい、見つからなかったんです)
しかし、この違いは一体何に起因しているのだろう?
ついでに、日本語と中国語の違いで、こういうのもある。
この本はありませんか?(日本語)
有這本書?(中国語)
上の例で、中国語でも「没有這本書ma?」も言えるのだが、一般的にはそう言わないという。以前ある雜誌の求めに応じて書いた「郵便局は何時まで開いてますか?」「昨日は何時まで起きてましたか?」(中国語では。それぞれ「郵便局は何時にしまりますか?」「昨日は何時に寝ましたか?」となる)もよく似た例である。これらは、日本語の「婉曲性」と関係があるとも言えるのだろうが、先の「Yes/No」と「はい/いいえ」の違いはさてどうなるか?
現象の違いを指摘はできるが、「何故か」が問われなければ「文法」とは言えないのである。しかも、それは恐らくはその民族の「思惟方法」に基づくものである。こういうことを「中国語学史」などの授業でやれればと今考えている。

【午前】【午後】

今日から「ハーバード大学国際交流課(Harvard International Office)」が主に訪問学者の家族のために開設している「ESL(English as a Second Language)」に參加することにした。今日が第1回目。毎週、月と水の2回、1回90分の授業で、12週で完了する。費用は$150だから安いものである。最初1限目の「Intermediate Course」に登録したのだが、少しそのクラスの人数が多すぎる(それでも12人)ということからか、2限目の「High Intermidiate Course」に移ることになった。従って、今日は2駒、計3時間の授業を受けた。久しぶりである。男性は私一人であるが、恥も忘れて、学生気分で楽しめた。「宿題」もある。それにしても、教師の表情豊かなこと。英語の勉強はこの年だから、上達などは望んでいないが、それより寧ろ、「第2外国語」をどのように教えているのかに興味がある。きっと学ぶべき点がたくさんあるだろうと期待している。
昼食後、いい万年筆が欲しくなり、ダウンタウンにあるペン専門店に行く。神田の「金ペン堂」みたいで、アンティックのものもちゃんとペン先は調整済み。しかも、値段もそれほど高くはない。ParkerのDuofoldで1930年のものがあったが、これは少々高くて$350。でも、書き味もなかなかのもの。気に入った。新品のはこれより安いのも沢山あるが、これがいい。本当は「Mandarin Yellow」のが欲しいのだが、これは手が出ない。来週また行って決めるつもり。
その後、Widenerに寄って、「Contemporary Review」の1881年のものを探す。イソップについての記載がある。5時過ぎ帰宅。

【夜】

メールチェック。他。

【今日の食事】

朝食:トースト、ジュース、コーヒ
晝食:チキンバーガー、パン、牛乳
夕食:マカロニ(トマトソース味、牛肉、チキン入り)サラダ、コーヒ


3/28-5/31にしたこと

  • 「イソップ中國語飜譯小史」(仮題)初稿(約32,000字)

6/1-7/10

  • 「イソップ中国語訳の系譜」(約40,000字)

今日コピーしたもの(マイクロを含む)

  • Thom関係の資料

パソコン關係

  • 特になし。

【アメリカでの連絡先】

Keiichi Uhcida
C/O Mrs.Barbara Marchese
27Daniels St,Arlington,MA 02174,USA

or

Keiichi Uchida
Department of Asian Languages and Civilizations
2 Divinity Avenue,Cambridge,MA 02138,USA


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