1999/03/16(火)

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きのう/きょう/あした


【今日の一日】

昨日、歴史言語研究所の図書館で思いがけず市大の後輩(今は北大に勤務)に出くわした。4泊5日で中央研究院と国家図書館に調べものに来ているとか。夕食を一緒にしたが、やはり一人で食べるよりずっと楽しいものである。
また同じ図書館で「王韜日記」のコピーの件で係りと話していると、後ろで「どういうことをやっているのですか?」という声。自分の專門を話すと、「私もそれに非常に興味がある。部屋で話しましょう」と相成った。歴史語言研究所の助手だった。
今朝は1日研究所。歴史語言研究所がやはりメインになる。しかし、ここは本当に使いにくい。洋書は1800年代初頭のものでも全く自由に借り出しができるのだが、線装本は全て「ダメ」。でも、規則には「院内研究員は批校のないものは可能」とあるのだ。それを見せても「所内の研究員だけです」の一点張り。同じ中央研究院の研究員でも違った研究所の場合はダメだと言うのだ。じゃあ、この「規則」は何なのだ。まあ、私に関係する本はここには「ほとんどない」と言っていいからそれ以上は喧嘩をすることもしなかったが、どうも納得が出来ない。

ところで、昨日、図書館同士ならば全本複写も可能と書いたが、今度は私の方の図書館がこれには「同意できない」らしい。多分、そうじゃないかなと思ってはいたが、案の定そうだった。つまり、臺灣側の規則では「相手方に送った複写物は相手方の図書館が管理し、書目にも記載する」という1項が、私の方の図書館規則に抵触するのである。「複写物は図書館では所藏しない」というのが原則とのこと。日本の図書館は大体こういう規則になっているそうだが、著作權との絡みであろう。しかし、世界に一つしかない今回のような「手稿本(日記)」とか、100年以上も前の現在では入手不可能(影印本もない)なもの、あるいは雜誌の欠號補充のような場合にもこの規則は適用されるのだろうか?さらには、マイクロフィルムの場合はどうなるのか。これも複写物である。
著作權は守られるべきであるが、複写以外に見れないものもあるのである。つまり、そういう類のものは、見れる人しか研究するなということに等しい。単なる法律論ではこの問題は解決しないように思うが、それにしても八方ふさがりの世の中である。

【昨日の食事】

朝食:フレンチトースト、目玉焼き、コーヒ
晝食:定食
夕食:焼き餃子、小籠包子、焼きめし、青菜炒め、スープ


ボストン滞在中に書いたもの


今日コピーしたもの(マイクロを含む)

  • なし。

パソコン關係

  • なし。

【日本の連絡先】

Keiichi Uchida
3-3-35,Yamate-cho
Suita-shi,Osaka,564-0073,Japan


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