1998/10/20(火)

中断前の日記(7月最終分)へ


きのう/きょう/あした


王韜日記に見える「化学」と「戴君」についてのノート(改稿+補足)(沈さんへ)
「戴君」は「戴雅各」と判明
咸豐4年9月20日の日記:
二十日丙戌至牧師戴雅各齋中・・・
ちゃんと「戴雅各」つまりTaylor James Hudsonと出てきました。ところが、ようやく確認できて、「やっと!」と喜んだのはいいのですが、その数分後に実は「意気消沈」させる出来事が待ち受けているとは・・。それは、下の「今日の出来事」で述べましょう。


紙のサイズ

こちらにきて、随分コピーをしているが、いつも思うのは、紙のサイズが日本と違うことだ。美濃版が元といわれるB版がないのはわかるが、A4とかも普通は使われないのだ。今日も、日本の沈さんから送ってもらった「伊索寓言」(周作人訳)のコピーを製本したのだが、カバーが小さくて、中身が少しはみ出してしまう。こちらのはA4ではなくて、それよりも二周りほど小さい8X11とかいうサイズである。従って、B4ぐらいの本をコピーしようと思うと、これまた厄介なことになる。次が8X14というやつで、横長なのだ。こんなのあっても使い道がないように思う。その次に大きいのは11X17。これでは大きすぎる。いやあ、ぴったりとしたサイズがないので、コピーの度に頭を悩ましている次第。コピー用紙やプリンタ用紙のサイズは世界共通にして欲しいものだ。

【午前】【午後】

今朝も完全な寝不足。この状態は週末まで続きそう。今この家にいるバーバラさんの娘さんが帰るまでは、解決しない。きっと、「うるさい所でしか眠れない」というのは一種の病気に違いない。しかし、周りにいる人はたまったものではない。早くバーバラさんが帰ってきてくれないかな・・。
さて、遅めに大学に向かい、先ず、コピー屋さんで「簡易製本」。最近、毎日通っているな。その後、サイエンスセンターで昼食後、燕京へ。書庫の机で、もう一度念のために「王韜日記」を眺めていたら、偶然「戴雅各」の字が目に入った。「あった!」まさに、これを探していたのだ。これで解決。
この後、昨日見つからなかった「近代中国史研究通訊」の23期を再度、係りの人に聞いてみると、「新しい号だから、まだ製本から戻ってないか、或いは、製本に出す前かも。一度、下の係りに聞いてみなさい」とのこと。すぐ、地下におりて雜誌の係りに聞くと「ここにまだあります。どうぞ、お使い下さい」「あなたは中国人と思ってましたが、お名前を見ると日本人ですね。どうぞ、何でもおっしゃって下さい。ここにはいろんな雜誌がありますから。利用して頂くと本当に嬉しいのです」という嬉しい返事。早速、23期から25期までを借り出し、23期の「倫敦大學亞非學院的近代中國研究與典藏」を見る。
ついでに、他の号もぺらぺらめくっていたら、25期に「王爾敏教授著作目録」がある。興味があったので読んでいくと、中に「王韜早年從教活動及其與西洋教士之交遊」という論文名が見える。香港大學の「東方文化」に掲載されたとあるので、「東方文化」を探すがない。仕方なく、別の論文が掲載されている「近代中國與基督教論文集」(林治平主編、宇宙光出版社)を見ていると、そこにその論文も載っていた。で、読み進めていってびっくり。何と、そこには次のようにあるではないか。

此外、王韜與西洋教士有顯著之來往者、尚有英國牧師戴雅各(James Hudson Taylor)。戴氏後改名戴徳生、即為著名的「内地會」(China Inland Mission)創始人。王韜手書日記、曾數度提及與戴氏之來往。(280p)

しかも、そこに日記の該当個所もちゃんと引用されている。
いやあ、「まいった!」一体、私のこの3日は何だったのか!という感じ。まあ、無駄ではなかったと自分に言い聞かせてはいるが、しかし・・・。
気を取り直して、それから5時まで、別の原稿書き。それにしても、こういうことがあるから、先人の成果はきっちりと押さえておかねばならないのだ。「反省」

【夜】

メールチェック。他。

【今日の食事】

朝食:コーンフレーク、トースト、コーヒ
晝食:ピザ、パン、コーヒ
夕食:ビーフシチュー、パン、サラダ、ジュース


3/28-5/31にしたこと

  • 「イソップ中國語飜譯小史」(仮題)初稿(約32,000字)

6/1-7/10

  • 「イソップ中国語訳の系譜」(約40,000字)

今日コピーしたもの(マイクロを含む)

  • 王爾敏論文等

パソコン關係

  • 特になし

【アメリカでの連絡先】

Keiichi Uhcida
C/O Mrs.Barbara Marchese
27Daniels St,Arlington,MA 02174,USA

or

Keiichi Uchida
Department of Asian Languages and Civilizations
2 Divinity Avenue,Cambridge,MA 02138,USA


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