1998/12/01(火)

中断前の日記(7月最終分)へ


きのう/きょう/あした


今年も最後の月となりました

いよいよ今日から12月。今年も最後の月になった。初めてのアメリカに来てすでに8ヶ月が過ぎたことになる。私も一応人間だから、最初は本当にここで暮らしていけるのか一抹の不安はあった。でも、意外と早くアメリカの生活にも適応出来たように思う。生来の「楽観主義」のおかげかも知れない。「世の中何とかなるものだ」。
英語の力はないし、特に発音はでたらめだが、何故かヒアリングだけは最初からそれほど困らない。これも恐らく「いい加減さ」に起因するのだろうが、一つや二つ単語が分からなくても「全体」で把握するという「ずるさ」である。バーバラさんの発音は特に聞き難く、一緒にいる学生なんか時々「何を言ってるの?」と戸惑ったりしている。彼女たちの発音は私よりもずっといいし、スピーチもずっと正しい英語なのだ。しかし、自分で言うのも何だが、聞き取りに関してだけいえば多分私の方がよく理解できているように思う。外国語ってのは案外こういう「ずるさ」「いい加減さ」も大事ではないかと思っている。そして、その背景にあるのは「言語の場」の重要性と、「同じ人間同士が話しているのだからわかるはず」という考え方である。日本語だって、「場」がなかったら母語であっても理解できないことがある。話し手は自分なりの「場」で話しているのだろうが、相手と「場」を共有してないために、聞き手は「この人一体何を言っているの?」となるわけである。「あのね、内田さん。これお願いね」と言われても、前提がわからないと「はて?」となってしまうのだ。
今回の在外研究で改めて思い知ったのが「電子メール」の威力である。多くの人から暖かいご助言や、「日記」の感想等々を頂いている。しかも、ほぼリアルタイムでそれが実現されるのだ。もちろん、お陰で書類の提出や原稿の催促など本当は余り有り難くない情報も入ってくるのだが、総じて言えば「便利」そのものである。「世界が近い」という実感だ。解消できないのは「時差」だけだ。
さてボストンも残り3ヶ月。あっと言う間に過ぎてしまうように思う。やれることだけはやっておきたい。

【午前】【午後】

今日は1日燕京図書館。お昼頃に昨日電話があったアンティック万年筆のバイヤーと会う。私の探していた「マンダリン・イエロー」を見せてもらう。キャップの部分にひびがあるが、ペン先とかは申し分ない。非常に気に入った。最近、万年筆に凝っている。
燕京のコンピュータでエール大学やカルフォルニア等々の大学図書館の検索を試みた。国会図書館のも調べてみたが、エールやカルフォルニアの方が私の見たいのが多いようだ。Stentの字典(1871)はどちらにもある。実はこれは燕京にもあるはずなのだが、来てからずっと見つからない。向こうのやつを取り寄せてもらうことにする。カルフォルニアには当然ながらFlyerのものが揃っている。これも早めに請求するつもりである。大英図書館のものは、検索の仕方がまだよくわからない。
斎藤さんのページで「原稿の締切と校正・・」とかあったが、きっと「やきもき」しておられるだろう。私も早く送らないといけないのだが、最近どうも筆が進まない。でも、何とか片づけなくては・・。
4時半過ぎ帰宅。今日は1日風が強かったが、寒くはない。バーバラさんの庭にバラの花が咲いているが、こんなのはバーバラさんも初めてとか。ひょっとして「暖冬」かな?

【夜】

メールチェック。他

【今日の食事】

朝食:コーンフレーク(バナナ入り)、トースト、コーヒ
晝食:チキンバーガー、サラダ、アップルジュース
夕食:ステーキ、ブロッコリー、ポテト、サラダ、コーヒ
今日は久しぶりのステーキ。おいしかった!


3/28-5/31にしたこと

  • 「イソップ中國語飜譯小史」(仮題)初稿(約32,000字)

6/1-7/10

  • 「イソップ中国語訳の系譜」(約40,000字)

今日コピーしたもの(マイクロを含む)

  • なし

パソコン關係

  • 特になし

【アメリカでの連絡先】

Keiichi Uchida
C/O Mrs.Barbara Marchese
27Daniels St,Arlington,MA 02476,USA

or

Keiichi Uchida
Department of Asian Languages and Civilizations
2 Divinity Avenue,Cambridge,MA 02138,USA


きのう/きょう/あした