こんな詩が書けたなら・・
2004/01/30(金)
入れていないが、これでもヨーロッパ往復の飛行機の中で全部は聴けない量である。
そして、これまで何気なく聴いていた曲が、ある日、「こりゃ、良い詩だ」とか、「うーん、良い曲だ」と見直すときがある。今日もそうだった。
わずらわしさに 投げた小石の
放物線の軌跡の上で
通り過ぎてきた 青春のかけらが
飛び跳ねるのを見た
その照り返しを その頬に 映していたお前
・・・・
「ただお前がいい」という小椋佳の詩だが、聴けば聴くほど、いい詩ではないか。
疲れを知らない子供のように
時が二人を追い越していく(「シクラメンのかほり」)
それでも過去達は 優しく睫毛に憩う(「愛燦々」)
時は私にめまいだけを残していく(「めまい」)
もう少し時が ゆるやかであったなら
もう少し時が たおやかに過ぎたなら(「愛しき日々」)
「時」に関わる詩が多いように思うが、次のものなど実にいい。
人はみな
時に生まれ
時に生き
時に染まり
時を染め
泣いて笑って いつの日か
時を連れ
思い残して 去るばかり(「リンゴ追分」)
僕もいつかこんな詩を書きたいものだと思っているが、まあ無理でしょう。僕にはこんな「感性」はないと分かっているから。でも、書きたいな。