「成り行き任せ」

きのう/きょう/あした


2004/04/15(木)

今日は「知のナヴィゲーター」の最初の授業。
なにせ、このような授業は初めてだから昨日の夜からあれこれ思い悩んでいた。 結局、良い方法も思い浮かばず、「まあ、成り行き任せ」という感じで今日の授業に臨んだ。
「1たす1は2にならない」ことについて、学生に具体的な例を挙げさせてプレゼンテーションをしてもらったのだが、それぞれがこの1週間考えてきたことを自分の言葉で語ってくれた。
当たり前のことをもう一度自らの頭で考えてみるという態度こそ重要なのだ。
恐らくこのような形式のものは学生も初めての体験だろうが、緊張感もあるし、こちらも色々考えさせられる。案外、この授業は僕が一番楽しんでいるのかも知れない。
毎回終了時にはこの時間の感想等をまとめさせ、次回の課題を与えることにした。
来週はある絵を示して、「そこに描かれているもの、表現されているもの」についてのプレゼンである。「絵とことば」の違いと共通点まで考える学生がいるかどうか楽しみである。

ところで、例の週刊誌ならきっと書くだろうと予想していたが、案の定そうだった。
今回のイラクでの人質となった3人の家庭環境や過去の経歴である。
この週刊誌のやっていることは、人質の家族に嫌がらせをしたり、脅迫したりする人々と全く変わりはない。いや、それを「表現の自由」などという御旗を立ててやっているからいっそう「たち」が悪いし、社会に与える影響も大である。「だから、彼らは見捨てていい」という主旨に他ならない。
先日も書いたが、この種のメディアに「表現の自由」とかを言う権利などどこにもない。(先ほど、人質は解放されたが、この国の政府は結局今回も「無策」「無能」ぶりをさらけ出したに過ぎない)