大学始動

きのう/きょう/あした


2004/04/06(月)

春休みもあったような、なかったような。
ばたばたとして、ついに新学期という感じである。
でも、大学はやはり学生がいてこそ大学である。

今日は授業開始日。いきなり1時間目から外国語演習(基礎中国語)である。
文学部の制度が変わって、必修からはずれた外国語演習(ただし10専修のうち、中文だけは必修にしてある)にどれだけの学生が集まるか心配していたが、2クラスで合わせて67名だから、これまでの中文専攻の数とほぼ同じくらいである。
他の語学系の専修は、当該の外国語を履修していなくてもその専修に進めるようになったが、これはどう考えてもおかしいものだ。
「語学で(学生を)しばると、学生が逃げる」という発想だが、理念もなにもあったものではない。
新入生のオリエンテーションでは「中文はしんどいところ」と敢えて言っておいたが、それでもやりたい、意欲のある学生はいるものなのだ。学生をなめてはいけないのである。
近頃の大学の改革というのは、どれも同じもの。人集めだけで、「大学とは」「教育とは」「学問とは」「研究とは」を問うことをしないのである。本質を見ようとはしない。この国の「不幸」の始まりである。

それにしても、初日の授業とは何年やっても緊張するものだ。でも、この緊張感がまたいいものなのだ。それに、学生の目つきが違う。真剣な眼差しなのだ。これが4年経つと曇ってきてしまう学生も多いのも事実である。いつまでも澄んだ目を失わないために、教える側も学ぶ側もお互い「やるべきことをやる」必要があるのだと思う。安易な妥協はすべきでないのだ。「楽しさ」は必要だが、「厳しさ」の中の「楽しさ」であるべきだと思っている。