「私の視点」

きのう/きょう/あした


2007/05/18(金)

「賞味期限」の過ぎた文章ではあるが、何とか出るには出た。(2007.5.15.「朝日新聞」)
ただ、今回のはどうやら大阪本社版ということで近畿、四国、中国、北陸の地域に限られたものらしい。「dai-siten@asahi.com」の表示のある記事は大阪版で、「siten@asahi.com」は東京本社版ということのよう。
従って、文科省や国会審議中の議員さんたちの目には触れなかった可能性が高い。
そして、この記事の掲載された2日後、教育3法案は衆院を通過した。
もちろん、私の記事が早い段階で出たとしても結果は同じだったはずだが、それでも、再生会議の第一次報告や中教審答申が出されたときに、教育委員からの発言をしておきたかった。
それは、文科省や再生会議への意見表明と言うより、全国の教育委員および教育委員会へのメッセージのつもりだった。一種の「宣戦布告」と言ってもいい。
「語るべき時」に語らなければならないと思ったからだ。ただ黙して「死」を待つか、結果は目に見えていたとしても、せめて発言して「死」を迎えるかの選択である。
それにしても、このところの「人を殺す」事件の多発は何を意味しているのだろう。
これが「美しい国」の実態なのだ。そして、子どもは大人を映す鏡である。
憲法改正や教育委員会への指示や教員免許の更新制、職階性の導入等々といった、今この国の為政者がやろうとしていることより重要かつ緊急なことがあるはずなのだ。