ローマ便り(2)
2007/03/15(木)
ローマ2日目。 時差の関係か、部屋が寒かったせいか、こちらの朝の4時頃には目が覚めて、ネットサーフィンとかで時間をつぶす。
Skypeでハーバードの沈さんと会話。彼のアメリカ滞在も残りわずか。来週には北京で落ち合う手はず。
ローマは快晴。ただ思ったより寒く、革のジャケットに、マフラーでまずは「スペイン広場」散策。ここも、もう何度も来ているので目新しいことはないが、それでも、小さなベネチアグラスのお店に立ち寄り、ペンダントとかのアクセサリーを購入。お店のご主人は年を聞けば86歳とのこと。親切に、一つ一つ包んで、小さな箱に入れてくれる。その親切が嬉しくてさらに何個か買ってしまう。古いお店で、あまり人は立ち寄らない感じだが、こんなお店が好きなのだ。
スペイン広場はいわゆる世界のブランドが建ち並ぶところだが、そんなお店にはとても入れない。日本や中国の若者が、グッチやプラダやヴィトンやブルガリなどのお店から沢山買い物袋をぶら下げて出てくるが、どうもこのようなブランドには縁がない。
もちろん、僕はブランドが嫌いではないし、それなりに「こだわり」を持っているが、ただ、このような誰でも持つブランドが嫌いなのだ。もっと「さりげない」ブランド、名前を聞いても、その道の人しかわからないブランドが好きなのだ。
Piquadroとか、マルベリーとか、チェレリーニとか、そんなものだ。イル・ビソンテは最近では日本でも若い人たちが好むようになっているが、僕はこれは随分前から好きだった。
午後は、ホテルに戻り一休み。
夜は、ローマ大学の東洋学院の懇親パーティに招待された。
院長のマシーニさんから電話が入り、是非参加をということで車でお迎え。
お馴染みの先生方やかつての院生と再会。話が弾んだ。
イタリア(というかヨーロッパは総じて同じだが)のこの種のパーティは開始時間が遅い。夜の8時半からである。それから大体3時間。日本やアジア諸国に見られる、「お偉い方々のご挨拶」などは一切なし。それぞれが、互いに挨拶を交わし、食べたり飲んだりしながら、ゆっくりと時を過ごすのだ。僕はこういう形にこだわらない、パーティが好きである。肩のこらない、本当のお付き合いが可能なのだ。日本もこれは見習うべきだといつも思う。
それにしても、マシーニの院生や同僚は皆素敵な容貌をしている。彼の人柄と学問が人を呼ぶのだろう。僕もそうありたいと思う。