完全一件落着
2013/08/30/(金)
今日は嬉しいことが一つ。
前にも書いたが、ローマに来てすぐにカサナテンセ図書館に行き、その時に、昨年頼んだ文献複写が支払いはとっくに済んでいるのに現物届かないトラブルで係の人と相談した。その人が親切に複写会社と交渉してくれて、今日、複写会社の人が来るということになっていた。
10時半頃図書館に着いて、約束の11時まで閲覧室で資料を読んでいると、係の人がやってきて「親指」を立て、「持ってきてるよ。私の部屋にどうぞ」と言ってくれた。
勇んで部屋に行くと、複写会社の人が待っていて、DVDを渡してくれた。「念のため、中身を確認しましょう」と、図書館の係の人が言ってくれたが、その部屋のパソコンは古くてDVDが読めない。この図書館の台所事情が垣間見れる。実はMicrofilmも見れるのだが、それを複写する機械もないのだ。結局、別の部屋のパソコンで読めるのがあってそれで確認。OK!
一件落着である。本当に、係の人に感謝である。でも、こういうことはこれまでないそうな。複写会社の問題だから、図書館は何も言えないそうなのだ。それに恐らくは送り先に私の住所以外のも書いてあったので、その辺りで混乱して送ったが不達になっているのだと思う。それ点では私にも落ち度がないわけではない。
ゆっくり見たいので、午後早めに図書館を切り上げてホテルに戻る。ただ、今回MacBook AirのDVDドライブを持ってきていない。それで、近くにインターネットショップに行き、そこでDVDからUSBのHDDにコピーした。この中には「宝」がつまっているのだ。
さて、このところCNNは連日ほとんど1日中「Crisis on Syria」
昨日はイギリスの議会の質疑を完全生放送。キャメロン首相の歯切れのいい英語が耳に残るが、数時間の議論の末の投票では否決。アメリカの目論見ははずれた格好。
そこで今日は、化学兵器使用の証拠としての新しい映像。今もKerry国務長官が426人の子どもを殺したと述べている。
アサドが化学兵器を使用したことは恐らく間違いないだろう。
それは日本ではまず放映されないような痛ましい映像を見れば一目瞭然だ。皮膚がはがれて立ち尽くす男性、すでにベッドで硬直している幼い子どもたち・・。
それでも、ヨーロッパではイラクの大量破壊兵器の「あるある詐欺」に懲りているのだ。アメリカの盟友であるイギリスでおいてさえである。彼らは歴史から学ぶものをちゃんと学んでいるのだ。どこかの国とは大違い。
そして、たとえChemical weaponが使われたのが疑いのない事実であっても、それが他国が攻撃する理由(Justification)にはならないのだ。
それにしてもCNNを見てると、こういうニュースの時には常に「Natiional Security」という言葉が飛び交うのだが、アメリという国は自分たちが他国に乗り込んでいくものだから、他国も自分たちにそうするという「妄想」があるような気がしてならない。「悲しい性」というべきだろう。
写真は「開かずの扉」。カサナテンセ図書館と隣りの元イエズス会のコレジオ・ロマーノとは、空中廊下で結ばれている。イエズス会とドミニコ会という対立がなくなり、二つの図書館を結ぼうとしたのだが、結局はたった1日だけで、後は塞がれたという。イエズス会の図書館は、現在の国立図書館で場所も移っている。今日は特別に、その廊下のカサナテンセ側に入れてくれた。