平成十七年度吹田市成人祭 挨拶
成人祭を迎えられましたみなさん、おめでとうございます。
さて、今日と昨日は同じ一日に変わりはありません。
でも、今日は昨日までとは違う特別な日であるかも知れません。
二十年を生きてきたという一つの節目の日であることは間違いありません。
ところで、あなたは、明日も今日と同じ一日があると思いますか?
昨日は確かにありました。そして今日もありました。でも、明日が絶対にあると本当に断言できるでしょうか?
それは実は希望にしか過ぎないものなのです。
人は将来を予測したり、希望することはできますが、それが確かにあると実証することはできないものです。
つまり、時間はただ過ぎていくのを確認できるだけなのです。
昨年暮れ、「プロジェリア」という普通の人の10倍の速さで年を取っていく難病の少女の特集番組を見たことがあります。13歳ですが、実はすでに130歳になるのでしょう。それでも、明日を信じて一生懸命に生きる姿に私は感動を覚えました。
そのような人の生き様を見る時、今の今を生き抜くこと、精一杯生き抜くことこそが人としての生き方のように私には思えるのです。人は「どれだけ生きたか」ではなくて、「どのように生きたか」が問われるのだと思います。
また、若さとは、青春とは一体何でしょうか?
青春とは過ぎてから思うものですが、それでも、一度考えてみて下さい。
「今ある幸せを疑いながら生きること」、それが青春ではないかと私は思っています。
でも、これも私の考えに過ぎません。
私の言葉から疑ってみて下さい。
「全てを疑う」ことから始めて欲しいと思います。そこから新しいものが見えて来るかも知れません。
「疑う」ということは、当たり前のことに対して、「自分の目」で「自分の心」でもう一度「確かめてみる」ということだと私は思っています。
「権威に盲従しない」こと、「通説を鵜呑みにしない」こと、それが「若さの証」だと私は考えています。
この国の、この地球の、「未来と希望」をみなさんに託します。頑張って下さい!