ダブル・スタンダード

きのう/きょう/あした


2006/07/15(土)

北朝鮮のミサイル発射に対する国連での制裁決議案をめぐって、日米と中・ロがせめぎ合っている。大国のエゴをそれぞれ露呈しながら。
北に対する制裁決議も必要だろう。しかしながら、今、パレスチナやレバノンで繰り広げられている暴挙に対しては、アメリカはまたもや拒否権を発動している。多くの市民を殺戮しているイスラエルに対しては、何らお咎めなし。
これで「正義」が語れるのか。彼らに、北を制裁する権利があるのか。
このダブル・スタンダードを常にみてきた私には、これは明らかに「片手落ち」としか映らないのだ。
北は確かにミサイルを発射した。周辺国に何の通告もなしに。やることなすこと「めちゃくちゃ」である。
しかしである。それでも、そのミサイルはまだ人を殺してはいない。一方、パレスチナにおいては、今日までどれほどの尊い血が流されてきたのだろうか。「テロ」への「正義の攻撃」と言うが、では、モサドの行為はいったい何なのだ。それも「テロ」そのものではないのか。
そのことをやはり考えるべきなのだと思う。