拓郎&かぐや姫 in つま恋2006

きのう/きょう/あした


2006/09/24(日)

31年ぶりの「拓郎&かぐや姫 in つま恋2006」に行ってきた。
朝の6時頃に家を出て、つま恋の駐車場に着いたのが11時過ぎ。そこからが大変。シャトルバスに乗り込むまでに1時間、会場に着いてからも約1時間。なにせ、35000人が集まったのだから。
ほとんどが同世代。これだけの「団塊の世代」が「つま恋」に集結したのだ。
あの頃と比べたら、みな髪も白くなっているし、体つきも変わっている。でも、「熱い思い」はどこかで共有しているのだ。
午後1時にコンサートが始まって、終わりは9時半過ぎ。
31年前は、夕方から始まって翌日の朝までの、いわゆる「朝までコンサート」だったが、さすがにその体力は拓郎にも私たちファンにも今はない。
メディアは「青春復活」とかいう見出しでこのイベントを各紙が報道していたが、僕に言わせたら「復活」などではないのだ。誰も、青春が過ぎ去ったとは思っていないのだ。青春とは、肉体的な年齢でなく、あくまでも「心の持ちよう」だから。その意味では拓郎は今も青春だし、僕もそうだと思っている。だからこそ、「今はまだ人生を語らず」なのだ。「目の前にはまだ道はなし」である。
ところで、今日のコンサートで最も輝いたのは拓郎やかぐや姫ではなく、実は中島みゆきであったかも知れない。
第2部の最後に拓郎が歌った中島みゆきの「ファイト」は拓郎の今回のレパートリーの中でも最高のものだったし、圧巻は第5部での「永遠の嘘をついてくれ」だった。その時、会場全体がまさに興奮のるつぼと化したのだ。拓郎が弾き語りで「君よ永遠の嘘をついてくれ」の最初のフレーズを歌った後、そこに突然、すっと、白いコスチュームに身をまとった女性が出現したのだ。中島みゆき本人だ。聴衆に手を振るでもなく、まさに堂々と登場し、拓郎とこの歌を歌いきったのだ。ファイトを歌ったときに、ここに中島みゆきがいたらと思ったのだが、まさに、それが現実となったのだ。「永遠の嘘をついてくれ」はハーバードにいたときに初めて聴いた歌であるが、中島みゆきによって作られたこの曲は最近特に僕は気に入っていた。拓郎の歌い方とみゆきの歌い方をよく聞き比べていたが、みゆきの歌い方は「拓郎」そのもの、いや拓郎を超えたそれであると感じていた。その曲がつま恋で二人で歌われたから、もうたまらない。
もちろん、「イメージの詩」もよかったし、「落陽」もよかった。かぐや姫もよかったし、今回のコンサートで歌われた70曲をほぼ全曲一緒に歌ってきたが、中島みゆきの印象が最も鮮烈なのだ。「歌姫」とはまさに彼女のことであるのかも知れない。
なにはともあれ、これで今年の僕の「夏休み」もおしまいとなる。
また「日常」が待っている。それもまた「人生」の一部なのだから。